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ロミオエラーの多かった古代である。
死体はしばらく放置した。
その死体に魂を呼び戻す儀式はかなり原始的な、
幼稚なもの――映画『ポネット』を想い出せ――であった。
七夕の乞巧奠のような小道具を用いて、
中元の盂蘭盆のような祖霊を祀るテクノクラートの需要はあった。
故に楽奏や詩作、正語、礼、八卦易経などなどに勤しんだ。
その理念はまさに「義を見てせざるは勇なきなり」であろう。
かくて人情はそこに尽くされる。
生涯わかかったこの深い思索者を私は棄てがたい。
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