Mz21.開発チーム*************************

「あなた、その改良をやっていただけませんか?」
と、角アゴの男は唐突に云いだした。
「なんで私が・・・・・・?」
「あなたは定めし、その手の専門家でしょう?
ですから、お願いする次第です。」
「まさか私がそんな専門家であるわけはないだろう?」
「い〜や、私の推理は外れたことがない!」
「バカいえ! 今し方さっきも、外したところじゃないか!」
「でも、どうにかしてもらえないですかねぇ?」
「なんだ、するとお前は、開発チームの人間なのか?」
「いえ、とんでもない。私はタダの学長ですよ。」
「はは〜ん。それで投資分、回収したいわけだ?」
「ごもっともで。どうにかなりませんかねぇ?」
「学内に優秀な開発者がいないなら、
それこそ先ほどバカにしたスタンフォード
連中にでも頼んでみたらどうなのだ?」
「はあ。」
「あるいはそれ独自で株式化して、
開発メンバーにそれらを持たせて、
ストックオプションでやる気を促すという
方法もあるぞ。」
「なるほど、あなたは専門家だ。
私の目に狂いは無かった。」
.