Mz3.闖入者*****************************

「ああ、退屈だ・・・・・・」
という呟きが、船が波と立てる音の間に
混ぎれ入った。
見ると、サルーンの真ん中のテーブルで
向かい合った角アゴの男が、新聞を置いて、
大あくびを快晴の青空に放った。
私が相槌を打つものか打つまいか迷ってる内に、
その男はもう一度おなじセリフを呟いた。
明らかに私の反応を待っている。
「そうですね。やることがないですね。」
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