*■RH・Ch@pter3:虚礼ばっかで不自由で、もうウンザリ!

窓の外で楽しそうに踊り狂う町の人々を見て、
〈あんなこと、私もしてみたい・・・・・・!〉
という羨望の眼差で眺める。
せっかくのローマでハメを外すことも許されず、
ミルクとクラッカーが運ばれると共に、
分刻みのややこしいスケジュールが侍女によって
告げられていき、

「ありがとう。」
「辞退いたします。」
「にこやかに上品に。」
「ピンクの薔薇の花束を。」
「ありがとう。」
「辞退いたします。」
「初めまして。」
「光栄です。」
「感謝します。」
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「やめてええーッ!」

発狂しそうになる王女。
――雅子サマを想わす――。
ドクター・ボナコーベンを呼ばれる。
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