△ 12 ▲ 「漁師さえ落ちたら一巻の終り」の荒波

私は夏至の頃に、
檻になった遊覧船で
加賀港を出発して5分あまりで、
高さ40m程ものそそり立つ岩に到った。
八雲の時代には

「髪の毛3本動かすだけの風が吹いたなら加賀行は欠航!」

というくらい厳しかった、危険なアドベンチャーだったものが、
今であれば「よほど荒波でなければ出ます」
という程に文明の利器は進化していた。
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