△ 15 ▲ ニライカナイを睨むラフカディオ・ハーン

私の場合はその場かぎりの、
特段悪気のない創作と演技力だが、
八雲=ラフカディオ・ハーンの場合は深刻である。
出雲へ来る直前に復習していたので、
『日本瞥見記』の一節が反芻された。
〈それは口を突いて出ていた。〉

「霊は海から来て、海へ帰っていく・・・・・・」

高さ10m*幅20m*奥行50mの
火山活動と日本海の荒波によって作られた
天然の大オペラハウスに反響し、
船の材質に打ち付ける波の音に
末尾の方が掻き消され、
厳島神社」の能舞台の効果を
こんな所で体感してしまった。
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