▲▼∴ 632855. ∵▲▼ 無責任な迄の弱小者

協力者の車に押し返されたハーレドだって、
本気で友の自殺を止めたければ
どうにでもやった筈である。
インロックで監禁された訳ではないのだから、
高速走行中の車からだって跳び下りただろうし、
運転手の後頭部を殴ってだって、
首を絞めてだって急停止させられた。
にも拘らずハーレドがそうしなかったのは、
暗黙の内にサイード自死を許容したからである。
ヒーローに助けてもらうまで
脇で泣いている『スパイダーマン2』の
火事の現場の両親のようなものだ。
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