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我々はレイテ島やガダルカナルの南洋の海底や、 シベリアの凍土の下で眠る弧絶無縁な英霊となって、 成仏しきれない怨霊となって、 その立場から、 遺族や後世人達に語るべき機会を得たのだ。 きけ、わだつみの声！ .

とはいへ、トワ・エ・モワ、 この李纓の『靖国』が拙劣なのは、 つまりは座敷ワラシの視線であるからだ。 彼は死んだ子であるし、 育った水子の霊であるし、 英霊であるし、 付き纏う守護霊なのだ。 よってこの映画は、 ――折口信夫や古代エジプトやチベット…

神域に入るのに高々１週間や２週間の 精進・禊も行えぬ汚らわしき蛮族が ナニ申すッ！ .

酒・タバコ・姦淫・肉食・夜更し・ 大気汚染・電磁放射・土壌水質悪化…等々の 不摂生を断ち切り、 健全な生物の肉体を作ることである。 先づ。 他のことはその後に続くものであり、 これを跳び越えて順序を踏まぬ者は 単なる目立ちたがり屋のパフォーマンス…

むしろ「どこ・そこ」「TPO」「5W1H」で 史実として物理的に確立したり 象徴モニュメントを設けなくとも、 先づ 我々は彼らの細胞分裂によって “今だ生きている彼らの分身” であるのだし、 それを大切にすることこそが 慰霊の第一歩であろう。 .

しかし二度と靖国に行きたくなくなった ことだけは確かである。 憂愁館は好きな展示場だし、 軍服爺さんの云うように （符牒合せに興じ一律に安い知性ばかり大量生産する 現代教育など完全に無視して） 「先づ遊就館で現物を見て肌で感じろ！」 という主張は…

「眠れる獅子」云々の元祖は 西欧の列強が中国を指して云ったものであり、 岡-何某を引いて日本をそういうなど、 ベクトルが輻輳状に混乱している。 石原慎太郎もテンでデタラメ三昧だ。 都知事就任時の「ルビコン川」失言といい、 400億もの追加支援で焼石…

高金素梅はそのうち間違えて烏鷺憶えで 「あの金瓶梅みたいな奴」 と言うに違いないし、 金関丈夫によって解き明かされた 『杜子春の系譜』の遠源としてのォ、 位の付け足しはあるにしても、 「鹿＋金」でさういや「皆殺し」だし、 （水戸光圀の「日本刀を詠…

そりゃそうだ。 いくら慰霊や人助けが大事とはいっても、 そればかりしていては生活が成り立たぬ。 己の本分まで削り取って他人のために捧げ、 自分の生活が成り立たなくなってしまったなら、 そんなものは共倒れの・本末転倒であり、 単なる生活破綻者・禁…

つまり主張や論旨ごとき、 倦怠や性欲といった日常性〈ハビトゥス〉に 飲み込まれていってしまい、 結果的にどうしても記念日などに 政治的にしか利用されないし、 完全な抹消よりまだ曲解＆誤用でも まだこの方がマシかァ〜 というノリになる。 ――『鉄腕！D…

どうせ我々の方だって、 英霊の死を悼む会の広告塔らしき 若作りしたオバハンの深謝時に もうちょっとで乳まで窺えたのにィ〜とか、 コイツ意識してケツ突き出しとんなァ〜。 或いは、台湾原住民の遺族代表； 高金素梅は顔整っとって アウン・サン・スー・チ…

ああいう実態 ――つまりは慰霊の名を借りた コスプレ・イベント・ショー（余興）―― を観せられたからには、 なんだか拍子抜けで、 こんなド腐れ共と共存する世界など あまりにもバカバカし過ぎ、 阿呆くさくてやってられなくなってくる。 .

だいたい邦人・和人の死を弔うのに、 そもそも何であんな漢語一杯の弔辞を 声高らかに・恥じらいもなく云い得るものなのか？ しかも「洋服」の軍服で霊前など以ての外としか 言いようがなく、 俺の前でそんな失礼をやらかしたら 即刻打首だ。 叩っ切ってやる…

し、「英霊にマコトを奉げよ！」と 喝する軍服姿の爺さんだって、 「小泉の靖国参拝に断乎反対する！」 といって殴られた唇の治療を拒む 中国人の青年だって、 どれ程の物なのか海千山千の 眉唾だ。 ――背景も平生も見えぬ、 その場限り・お座なりのパフォー…

し、中国も朝鮮も台湾も、 南京大虐殺も百人斬りも、 後に一家の大黒柱となるべきにも関らず 出征して戦死して・どこの馬の骨だか 猿の陰毛だか不明な遺物か 「英霊」と書かれた紙切れ一枚でもって戦死を告げ、 靖国に“英雄として”合祀しておき、 国や軍部の…

勿論これは刈谷なりの戦術である。 ちょうど松岡正剛の元を訪れた オランダのジャーナリスト； カレル・ヴァン・ウォルフレンが 日本にはアカウンタビリティがないで あかんでぇびりでぇ〜。 《松岡正剛『日本数寄』p143》 と詰め寄った状況に似ている。 .

その彼がインタンビューに応えない。 明確に拒否する訳ではなく、 あんまり質問が難し過ぎて、 うまく答えられずに途方に暮れたまま、 時間を浪費してしまう…といった感じ。 .

刀工の刈谷直治がいい。 傷んだグローブみたいな“職人の手”をした、 眉毛が濃くて・目の小さい、 いかにも善良そうな老人。 .

戦争の背景も、 遺族の心情も、 メディアの事情も 全く弁えていない倒錯ガイジンが ヘラヘラ「私は小泉総理の靖国参拝を支持します」 と手書きプラカードと星条旗を持って 靖国の鳥居前に立つ如きだ。 （ちょうどそういうネバダの不動産屋が登場くる。） （…

そう李纓〔リ・イン〕の『靖国』は拙劣だ。 訴える所がまるでなく、 逆説的に仄々できる ミニマリズム映画でもない。 ただただ拙劣なだけだ。 そこらの厨房でも追っ及める 浅い浅い・極々浅い薄味作りの ドキュメンタリーもどきだ。 .

我々BBCやNHKの編集アーカイブスに 慣れ親しんだ眼には斬新な程の 斬新な程の拙劣な映像が豊富であり、 決してハプニングではないその多さに 余程鈍感な視聴者でもこれは意図 意図であると気づかされる。 .

▲▼∴∵▲▼∴∵▲▼∴∵▲▼∴∵▲▼∴∵▲▼ . 『 映画版“死者の書” 』 ▲▼∴∵▲▼∴∵▲▼∴∵▲▼∴∵▲▼∴∵▲▼ . .