Incubation

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佐藤さんはサササンである。
言語学上、喃化という。
Sasserとはドイツの高校生が作成した
今年最大だといわれるコンピューターウイルスである。
Succubusとは睡眠チュウの男とナニする悪霊(?)だ。
反対がIncubus。寝ている女をオカス悪霊。
に、一発やられて、救世主が生まれたこともある。
ま、多くはロクデナシだが。

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Incubateとは考えを目グラスこと。卵を抱くこと。孵化させること。
Incubatorが孵化器である。

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人は生きてるからには、折に触れ、色々のことを思うものである。
課題を克服するための思案としての「悩み」であったり、
不便さを改良しようとしての画期的着想「アイデア」であったり、・・・・・・。

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だが、直情径行ではうまくいかないものだ。
好きな相手に好きだと直言してうまく行くのは稀である。
大抵は、引かれる。更には「キモ胃」とさえ云われてしまう。
だから漸次「習うより慣れろ」で(何のこっ茶)、
徐々に徐々にプライベート空間を突き崩していき、
最後にゃ本丸まで攻め入るのが戦略の常法である。
お茶さえ至難な相手にはランクダウン営業トークで、
フランス料理の前フリで話を盛り上げておいてから、
「じゃあ今度その店、行ってみようか?」
「え、でも、きっと高いよぉ」
――と、論点を摩り替えてしまうのだ。
これがいきなり「お茶しない?」なら語尾だけ反復されてしまう。
でも、フランス料理の話題で盛り上がっておいて、
それからなら野心は香草類で消されて、
「じゃあ、ランチのとき、行ってみようか?」
と乗り気度をチェックできる。これで気がないなら、
「でも、ちょっと遠いよ。」とか答えられる。
そこへ透かさず「じゃあ近くのサテンでお茶でもどう?」
と展開すれば「それなら(OK)」ということになる。

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何故なら「(1).フランス料理は高い」からやめたのだし、
プロパー(正価)より安いに違いないランチは「(2).遠い」
からやめたのであるから、この二つをクリアした条件なら、
「物理的に問題ない」という判断がなされる。
そこへもってきて間髪いれずに「近くの喫茶店なら?」
と言えば、「料金→可能」、「遠近→OK」なので、
ついつい身の危険など考えずに「いいよ」と答えてしまうものなのだ。
戦略的な誘導尋問といえる。この位しなきゃ並み居るライバルに
勝てるものか。

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つまり「意志」は戦略的に、敵情を確認しいしい機会を窺い、
で相手に隙ができて虚となった所を突くのだ。

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これは卵の孵化に等しい。
イデア・意志は堅い殻に守られて順調に育っていき、
そして時機が来て殻を割って外に出るのである。
これが“殻”ナシだと未成熟な水子だ。
育つことなく、腐っていく細胞の塊である。

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どうせなら成功するべく、通用するアイデアに育てよう。
真の先輩とは、その知的財産を惜しげもなく分け与える、
インキュベーション組織の役割を果たさねばならぬ。

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「零細には協力できぬ」なんて突っ撥ねてたんじゃ、
可能性のある有能なアイデア・人材も育たない。
そして諸アイデアが死滅していけば、巡り巡って、
年金を支える労働層が不在となり、
こんな国では子供も産めぬと考えるものばかりになり、
ついに誰もいなくなるだろう。

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“彼”はショボイかもしれない。
いや十中八九ショボイだろう。
何故ならば、我々は国際競争力の競われる場で
勝てるような教育を受けていない。
お茶を濁す無駄口でコミュニケーションもどきに興じることだけ
推奨されただけだ。
そのまま放かりっぱなしで、
システムの部材と成り果て、
食っちゃ寝&食っちゃ寝の、便利な肥やしで、Eカモだ。
だから、本番の戦争では勝てない。
「上〜円、ママー」ってすぐ泣きべそをかく。
「だってリセット利かないんだもん(=シミュラークルじゃない)。」

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《登場人物の紹介》
元の意志=卵子=父。
ノウハウ=精子=子。
信念・執着・意地=羊膜=精霊。
父と子と精霊と。
三位一体。(メタに、リトルネロさせてみました。)
あるいは心技体。
ヨーロッパでは胞衣は「幸福の頭巾」と呼ばれた。
それは生涯冠る先祖性なのだ。
巨大多細胞生物の出自を示すミトコンドリアの兄弟的藻類、
毛髪でもある(途中でリタイアされてしまう頭部もあるが)。

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ご先祖さまは云っている、
「驕るな、人類!」。
ははぁ〜と土下座したら、隣にリーバイストラウスが居た。
(え? レヴィ=ストロース? あ、二都物語ね?
どのみちディケンズじゃ〜ん?)