【88】 . ゾロアスター

ぞろあすたあ
紀元前630年生れ説が有力な、古代メソポタミアの聖人。二元論的で、他宗教が大体なんらかの生贄を捧げることによってその緊張感〜秘儀性を保っていたのに対し、殺生を嫌い、霊性の向上を目ざした理想主義者。火の浄化能力を特別扱いしたため、「拝火教」とも呼ばれた。善の創造神;アフラ・マズダー(;後に「オフルマズド」)を崇め、破壊神アンラ・マンユ(=アーリマン、アフリマン)を忌み嫌った。(但し、これらは各部族・各民族の苗字らしい。)仏教など後の他宗教の下地ともなった。この聖人に感銘を受けたニーチェが書いた畢生の大作が『ツァラトゥストラ』であり、他に昨今では「ザラスシュトラ」と表記するのがアカデミックである。