△ 20 ▲ ベッドの上でのように激しく、ペッティングのような神の行為
1000万年以上前の旅重なる火山運動で
噴き出した火山弾・軽石・火山灰などが
混じり合って堆積して出来た岩盤地層に、
断続的な地殻変動によって岩盤に亀裂や
断層が生じ、あるいはそれが崩落して隙間が出来、
この隙間や脆い部分を日本海の荒波と風雨が
永い時間をかけて侵食して独特な形態の岩;
「烏帽子岩」や「象岩」や、
新旧ふたつの「潜戸」;洞窟を作ったのだ。
〈八雲は、
「 神の舌はこの蒼穹の天井や壁を何億回、
. 何兆回と舐めて、ついにこのような
. 滑らかな岩肌を磨き上げたのだ。 」
と『瞥見記』で詩的な感傷を試みている。〉
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〈八雲はまた、『神々の国の首都』において
「 澄み切った湖水の上を
. 幾重にも淡い青に重なり合った山影の方へ
. 白磁色の船が静かに滑っていく。
. この国はまるで青一色で塗り上げられた
. 影絵のようだ。 」
と藤城清治を想わす柔らかいタッチで物語る。〉
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