■□■ 6. ■□■□■■裾野;韮山からの絶景

富士山の尖筆が
千切る雲の爽快を眺め、
――♪契れた愛
.     が、指に髪に離れな〜い――
――《松田聖子『風は秋色』》――
「早雲」と号したこの男は、
本名を「伊勢新九郎」という。
ために
「伊勢の素浪人」
――スローフードを愛する晩生だった――
だとか、
「京都の宇治」
出身だとか、
いや「奈良」だ、
「備中」だ、
などなど……、
色々取沙汰されてきた
けれども、
昨今の
小和田哲男などの研究で、
どうやら、
備中;岡山の井原(=荏原荘)
出身であることが
分かってきた。
平家の流れを酌み、
平盛時」とも
名乗っていた。
.