■□■ 8. ■□■□■■スノビズムなんか流してしまえ

そういう縁故で、
将軍の弟;義視の
近習をしていた
新九郎は、
しかしその俗物ぶりに
業を煮やし、
突然の引退宣言と共に、
不惑;40歳手前で
いきなり出家してしまう。
.   他にも、
1467〜1477年の、
「応仁・文明の乱」。
室町幕府8代目将軍の、
足利義政の跡継に、
正妻;日野富子との間に
子の居なかったため、
弟の義視に内定していたものを、
後に富子に義尚なる子が生まれたため、
細川勝元山名持豊
畠山・斯波家など等、
巻き込んで、
水分不足の血液のように、
泥々に成っていく。
これに対して、
将軍や大名など権力者が
した施しはゼロ。
放置し、
遊び呆けるくらいしか、
リアクションの取れなかった
無能な奴ら。
.   或いは、
日本版PMC(=民間傭兵)ともいえる、
銭で雇われ、
敵陣への放火や、
攪乱を主な任務としていた
足軽」たちが、
そのまま派生して
統制の取れぬ、
ポリシーレスな、
単なる「暴徒」と化していた。
.   ……そういう諸々に、
とことん嫌気が刺したのである。
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