♠♣ 23. ♠♣ 器用貧乏のように沢山かかえて

その『多情多恨』の主人公;
鷲見柳之助は前妻を早々に亡くし、
悲嘆に暮れたまま内向的に生きる、
いわば現代の「引きこもり」の先蹤だ。
これが親友の妻;「お種」に手ほどきされて、
段々馴染んでいくというものだが、
単に「情報の集合郵便箱」と化した
我々は様々な情報の断片が
次々と投函され、
「対策」も「方法」も持たぬまま
悲嘆に暮れる。
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