▲▼∴ 702742. ∵▲▼ 知恵・謀略を超えて『世の初めから隠されていること』>空海は『声字実相義』『吽字義』で、ミシェル・フーコーなら『知の考古学』で「言表」と、あるいはパラケルススなら『痛風の書』;アルケウス・星――

例えばつい先日の千夜千冊
――勿論、by松岡正剛―― に、
ルネ・ジラールルサンチマン
「隠されているもの」として紹介されたが、
そういうものを観る為には
カチコチのゴリ押しぢゃぁダメで、
石川淳的な融通無碍でなければならず、
山口昌男的な“戯れ”こそが現実的に
それを可能とするものだった。
正剛は、熨斗や鈴の音擦れに
そういう部分を察知してしまい、
模倣しきってしまう『方法日本』に
大いなる可能性を訴えてゐたが、
そんな離れ業の論理が展開できる
原動力は、凡そこの文中にも隠された
山口昌男なる方法論なのである。
――到る所に風穴を開け、
   デテリトリアリザシオン(脱属領化)を
   いとも容易く実践してみせた。
   オトヅレを待ち切れない男共の出遊や、
   実効のためのメタロジックを展開してくれた。
   日本の意識の、戦後最大の功労者であろう。
   少なくとも私のOSもブラウザも悉く、
   山口昌男である――。

「敗者」の精神史〈上〉 (岩波現代文庫)

「敗者」の精神史〈上〉 (岩波現代文庫)

「敗者」の精神史 (下) (岩波現代文庫―学術)

「敗者」の精神史 (下) (岩波現代文庫―学術)

「挫折」の昭和史

「挫折」の昭和史

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