■■=== 5 ===■■元禄の華やかな呉服商

光琳自身、京都で宮中の御用を務める程の
裕福な呉服商の倅であったわけだし、
実際、元禄の呉服の型紙もまさにあのような流麗な
「流水模様」だったのである。
――人々が贅沢を楽しむようになったこの元禄期、
.  着物は斬新な意匠を競い、
.  高度な工芸技術の開発が進められた――。
しかもそれを「銀箔」に見せるため、
これもまた「型」が当てられ、
「箔足」が描かれた。
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