2004-11-15から1日間の記事一覧
■■============■■============■■ .■■============■■============■■ . .
そのような卑怯者の書画を見て 唸る精神が知れない。 柳生一門や伊賀・甲賀、 そして愛洲移香斎とはレベルが違うのである。 いちど志摩半島の奥地にある移香斎の記念館でも訪ね、 その書の格調の高さを目の当たりにしてみるがよい。 本物の中の本物の持つ香…
宮本武蔵は敵を奇襲したのだ。 果たし合いの場所へ来て、 待合室で着替え、 あるいは刀の手入れをしている敵を 後ろから殴り殺したのだ。 勿論、約束の時間の前にである。 それも単身ではなく、 団体で。 卑怯者ゆえに生き残ったし、 生き残った故に後で幾ら…
こういうことがあるから、 ちょくちょく他人の研究室も チェックしなければならないと想う。 でないと、今だに 武士道のエッセンスは『葉隠』如きにあると信じ、 あるいはまた、 宮本武蔵を「紳士的」で「精神性の高い」 武士道の理想像の如く考える “世間知…
. ↓ ↓ ――読者諸君、喜びたまえ! 11月28日のNHK教育;『新日曜美術館』(勿論2004年) で再放送される(別編集か?)。 「光琳・梅に秘めたメッセージ」という題。 「日本の国花は?」と訊けば十中八九は「桜」と答えるだろうが、 日本の国花は「梅」であ…
これは去年、研究中途の段階で一度放送され、 今夏2004年8月29日に決定稿のように放送された NHK総合の『光琳;解き明かされた国宝の謎』 によるものであり、 これも先日の坂本龍一と中沢新一との 『坂本龍一の日本再発見;ぼくの家を探す旅』 http://d.h…
よって、尾形光琳ひとりの仕事ではなく、 様々な職人を使って、 大人数で仕上げた仕事なのだったのだ。 〈前回のシンポジウムで「どうあっても金箔にしか見えない!」 . と主張した東京大学の名誉教授;辻惟雄も、 . ついにその擬作性を認めた。〉 .
そして梅の木の部分の写実性も、 「墨」で描かれたのではなく、 錆びた銅;緑青〔ロクショウ〕を焼いて灰色や黒に変色させ、 たっぷりの水でこれを溶き、その乾いていく過程で、 ムラが増幅される偶然性でリアリティを生むのだ。 しかもこの「垂らし込み」と…
光琳自身、京都で宮中の御用を務める程の 裕福な呉服商の倅であったわけだし、 実際、元禄の呉服の型紙もまさにあのような流麗な 「流水模様」だったのである。 ――人々が贅沢を楽しむようになったこの元禄期、 . 着物は斬新な意匠を競い、 . 高度な工芸技術…
それも、(保護液の)「筆塗り」ではなく、 着物の染めに使う「型紙」を使い、 鋭い小刀で一気に切り取る「引き彫り」という手法であったために、 「直線の折れ目」や、左右シンメトリカルな(手の動きの)「癖」、 並びに「1mmに満たない線」部分の説明…
これなどは、東京文化財研究所の三浦定俊が行った調査の、 「蛍光X線分析」で、 銀も銅もいっさい使われていないことが判明した。 更に「蛍光撮影法」で植物染料の特徴が検出され、 超拡大化して色の分析を行った所、 どうやらそれは「藍」であることが判っ…
更には、中央を大胆にうねる流水さえも、 銀箔の上に「明礬+膠」の腐食保護液を塗り、 その上に草津温泉の「湯の花」のような硫黄の粉をまぶして、 しばらく放置すると、 保護液を塗っていない部分は腐食して黒くなり、 保護液の塗ってある所は銀色のまま残…
あの天下の名品、尾形光琳の 『紅白梅図屏風』の“金箔”に至っては、 精妙な“擬作”だった。 (静岡県熱海市のMOA美術館所収。) 「蛍光X線分析」という方法で、 使用材料の分析を行い、 金箔の「金」とは含有量が全然ちがうことが判明した。 当時流行の小…
■■=============■■=============■■ . 『 尾形光琳;『紅白梅図屏風』の“金箔” 』 ■■=============■■=============■■ . .