2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧
……かと思えば、 最初の「検地」も 行った。 ――見解しだいで . この認識じたいには . 20もの異論があるが――。 この最初の 「戦国武将」は。 .
1300人とかの規模の 生首を 城外;堀に 晒し並べたらしい。 ――白川静の云う、 . 「道」という字は . 「首」をカンテラのように . 翳しながら進んだ為、 . という造字の逸話を彷彿―― ――さぞ城外は . 煌々るかったことだろう―― .
沼津に自然の要砦を見い出し、 「空堀」を二重に追加し、 40代後半に再び俗世に還俗した早雲は、 ここに居城を構え、 小田原を攻める。 この際も、 想像を絶する 物凄い情報分析をし、 . 或いは又、 (それに伴う) 情報操作も試みた 早雲は、 豊臣秀吉が…
ただ、諸般の弱小意思団と違うのは、 早雲はこの認識を 実地に ――死ぬか生きるかの大舞台で―― 活かしたことにある。 .
「五事七計」とは、 . 《 五事 》 (1).「道」 . → 民衆と為政者は同じ志か? (2).「天」 . → 気象や運気はいい巡り合わせか? (3).「地」 . → 遠近・険易・広狭・死生など地理情況は優位か? (4).「将」 . → 智・信・仁・勇・厳を備えたリー…
尤も、 実際の戦さで 早雲が採用した戦法は 明らかに 『 孫子 』 である。 「廟算」 ――斯の「五事七計」!―― . を、 古今東西のあらゆる 戦時リーダー;将軍 . の中で 最もコンスタントに駆使した 真っ当な戦士であったに 違いない。 .
重厚にして、 . しかも ガツガツしていない。 多層的にして複雑系。 それをヴィヴィッドで アクチュアルに解き描けば、 「信仰さえ超えた何か」 を情操教育してしまう。 .
既によく云い古されている所だが、 『三略』には 『老子』が入っている。 ために諸般〔並〕の 戦略本とは 目的する所;矛先 が大きく異がう。 「どうすれば勝てる」とか 「現代はこの戦法がブーム!」 . なんて “軽いノリ”が無い。 ――また、『六韜』の方こそ…
『 三略 』 . は、 本当は余り他言したくないほど、 私も好きな戦略本である。 森鴎外は『左伝』; 即ち『春秋左氏伝』を 鑑〔手本〕としたが、 ――そして私も『春秋左氏伝』は大好きだが――、 私が“文体”や “論理”の上で 結構「座右」なように 意識するのがこ…
冒頭に 「人心を掴め」 とある。 「それこそが“国つかみ”の端緒だ」 と。 早雲は唸った。 索めていた書物に邂逅った その瞬間だった。 〈今日はプロジェクトX風。〉 〈語り=田口ランディならぬトモロヲ。〉 .
そして、 「宗瑞」と号し、 仏典や四書五経などの 研究生活に没頭する。 その中で遭遇ったのが、 兵法書の中でも 簡素にして異質な 『 三略 』 であった。 ――曹操や藤原鎌足、 . 源義経は『六韜』だったが――。 .
そういう縁故で、 将軍の弟;義視の 近習をしていた 新九郎は、 しかしその俗物ぶりに 業を煮やし、 突然の引退宣言と共に、 不惑;40歳手前で いきなり出家してしまう。 . 他にも、 1467〜1477年の、 「応仁・文明の乱」。 室町幕府8代目将軍の、 足利義政…
都;京都で 将軍;足利家に 儒学や兵法など 教える 指南役の家柄が、 元の本家だったらしい。 その分家。 .
富士山の尖筆が 千切る雲の爽快を眺め、 ――♪契れた愛 . が、指に髪に離れな〜い―― ――《松田聖子『風は秋色』》―― 「早雲」と号したこの男は、 本名を「伊勢新九郎」という。 ために 「伊勢の素浪人」 ――スローフードを愛する晩生だった―― だとか、 「京都の…
昔――'70年代――、 資生堂の出した 『タクティクス』 という香水があった。 メンズ用のフレグランスの走りで、 サーフィンの第一(or第二)ブームの絶頂で、 山下達郎を聞き、 鈴木英人のイラストを眺め、 『スローなブギにしてくれ』を鑑、 南佳孝を歌い、 BO…
その手の俗悪なものもあれば、 北条早雲のようにシリアスな局面もある。 「聖」と「俗」は常に混淆状態にある。 .
だから 「もっと化粧の巧い日で . あってくれたらいいのに……!」 . とか、 「こんなニキビ;吹出物の . 出来てない時だったらよかったのに……!」 . とか、 「こんなことだったら体脂肪、 . 後5%は落としておくべきだった……!」 ――♪どんな顔をしてあなたに…
だから焦り、 あるいは 後悔する。 〈殆どフィードフォワードな、 . ・ アプリオリな“後悔”だ。〉 .
我々は常に、 「何らかの途中」 ――何らかの変化・過渡の途中―― . で 事物および現象に 遭遇う〔出会う〕のを常としている。 .
■□■□■×■□■□■ . 『 タクティクス 』 ■□■□■×■□■□■ . .
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ちなみに今日;5月16日は、 斯の松尾芭蕉が 『奥の細道:』紀行を スタートした日。 (元禄2=1689年。) . & 上記クックが国王; ジョージ3世の命を享け、 斯の「エンデヴァー号」で 航海に出かけるのも 同じような季節です。 (1769年6月3日。) (の太陽…
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少年よ、 大志を抱き、 旅せよ、 乙女。 .
意図を持ち、 高い見識を備えていた故、 同時代や後代の心を 捕らえる文章が 可能ならしめた のである。 .
斯のレーモン・ルーセルの 『ロクス・ソルス』も、 天下の奇書; イブン・バトゥータの 『三大陸周遊記』から スタートしているし、 “境界”を「侵犯」する “冒険者”の「最初」は どれも『宗教家』であった。 (リヴィングストン然り、 タスマン然り、 リヒト…
J.C.ビーグルホール編纂の ジェームズ・クックの『航海誌』も、 『クック太平洋探検』として 続々復刊されているが、 「文芸は基本的に紀行であらねばならない」 という、 ホメーロス以来の伝統を ――今回の背景放射たる . 玄奘三蔵の『大唐西域記』は勿論、 …
或いは、破戒僧でも、 一層おおきく下って、 「河口慧海」なんてのが 堪らない。 このスヴェン・ヘディンとも 交流のあった、 黄檗宗の僧侶は、 今から百年も前に 中沢新一と同じように 原始仏典を求めて チベット入りを果たし、 その紀行文がとても 秀逸で…
例えば彼は 謂わゆる“無常”を 「行く河の水の流れ」 で表現しているし、 この論理が空海や 鴨長命によって リメイクされている所は 殆ぼ万人の知る所である。 .
大乗経典中、 最高に難解とされる このヴァスバンドゥは 恐れず懐に飛び込めば 存外把握しやすいものである。 .